石勝線夕張支線探訪シリーズ、今日は清水沢駅です。 今回の探訪で最初に入ったのが清水沢駅でした。以前だと札幌急行線は夕鉄バス本社が発着点でしたが、現在は南清水沢駅が発着点となっているため、乗り換えなしで札幌から清水沢駅に入ることができます。
さてこの清水沢駅、個人的に少し思い入れのある駅かつ夕張支線で唯一過去に訪れたことのある駅でもありました。
最後に行ったのはもう何年にも前になりますが、ほとんど変わっていない姿でした。
清水沢駅は1897年貨物専用駅として開業したのが始まりで、1947年には三菱大夕張鉄道が乗り入れしたことで共同駅となりました。 大夕張鉄道は国鉄民営化の年の87年に廃止され2015年には長らく有人駅でしたが無人化され無人駅となっています。
さてこの清水沢駅、私は以前硬券入場券を買いに行ったことがある駅なんですが、その数年後に無人化となってしまったので、その時買った硬券は貴重な1枚となったんですが、他にも北海道の鉄道史に残る出来事として、04年まで北海道最後のタブレット閉塞及び腕木式信号機が使われていた駅でもありました。こちらの方で思い入れのある方もいらっしゃるかもしれませんね。
駅舎内です。画面中央の窓口で硬券入場券を買ったんですがもう買うことはかないません。 夕張支線各駅には既に定期券の販売中止の告知が掲示されているんですが、6カ月定期はもう既に販売していないんですよね。なのでもうカウントダウンは始まっているわけです。
この待合室の画面右側にかつてキオスクまであったようで、そこそここの地区では大きな駅だったようですが、今はひっそりと静まり返っていて、駅舎だけが当時からのままというのがなんとも物悲しい感じがします。 やがてこの駅舎までもが解体されなくなってしまうのでしょうね。 改札口の上には板で塞いでありますが、この場所に時刻表がかつてあったのでしょう。
駅舎を出ると左手にこんなものが。14年前に廃止された腕木式信号機の滑車です。 使われなくなって14年も経ちますが、未だにこうして残されています。ただこれも駅が解体されれば同時に失われる遺産となるでしょう。 ポイントの切り替えレバーやこうした腕木式信号機の滑車など鉄道にかかつて欠かせなかったものがある現役の駅はほんとになくなりましたね。
清水沢駅と言えばこの長い通路。交換駅だった時代は跨線橋で線路を越えていましたが、1面1線化されてからは跨線橋を渡るい必要もなくなったため設置された通路です。 楽になったと言えば楽になりましたが、駅がどんどん縮小して行った結果と思えばちょっとさびしい感じもします。
このアングルにかつて跨線橋がありました。広い構内はかつて大夕張鉄道が乗り入れたり、石炭の積み込み線があったりした時代の名残。かつてはこれだけのスペースを必要とする大きな駅でしたが、今では縮小に縮小を重ねた結果、たった1面1線だけの小さな駅に変わってしまっています。 そして最後に残った線路も廃止となり役目を終えて姿を消すことになります。 夕張支線の中でも特に希少価値の高い駅ではないかと思われますから、夕張支線亡きあとも清水沢駅を鉄道資料館のような形で残してもらえないかと思うんですがね。まあ夕張のことを考えれば無理なんでしょうね。カネが物を言うというのはこういうことなのでしょう。 |
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