
今年札幌市電は100周年を迎えましたが、その100周年の年に新型1100形が先月デビューしました。 その1100形をデビュー1週間以内にキャッチすることができましたのでそちらをご紹介です。
今回の新型車、愛称はシリウスとなりましたが、連接車のA1200型からついているこの愛称、今まで札幌市電の車両に愛称が付けられていたことってないですよね。 函館市電のらっくるをはじめ全国的にこうした愛称をつける動きがみられますが、新型を入れたら愛称をつけなければ・・・というなにか義務感のようなものから来ているのでしょうかね。
さて、この1100形ですが、A1200形では連接車でしたが、こちらは単車に改められています。A1200形では使いにくさなど色々と問題点も指摘されており、これを改善した形になっていますが、やはり札幌市電に連接車は合わないという結論になってしまったのでしょうかね。函館では継続的に入っているようですが、3両ではなく函館のように2両にしてみる価値はあったのでは?と。
デザインはA1200形とほぼ同じですが、ヘッドライトなど一部で違いがみられますし、何といっても特徴的なのはその足周り。今までこんな足周りを鉄道車両で見たことがないという感じの足周りになっており、前後に台車がついていますが、その台車が車体の一部にもなっています。そのためカーブすると車体の台車部分が張り出したり引っ込んだりするという奇妙な光景を見ることができるわけです。 台車と車体をバラした場合、車体の台車部分だけ歯抜けのような状態なるのでしょうね。
1100形はオールロングシートでかつA1200形を1両に凝縮したというような車両になっていますが、面白いのはA1200形とのスペック差。
A1200形の定員は3両編成にも関わらず71名なのに対し単車の1100形が60名と10人しか差がないんです。長さもA1200形と1100形では4mほどしか差がありません。A1200形は2両ならまだしも3両での話ですからね。 このスペックから見てもやっぱり3両にするより単車で十分だったんだろうというのがうかがえる気がします。というかA1200形ってそんなにスペックが低かったんだ・・・と。 札幌市電は13m車が多いようですが、1両で13mの車両に対して3両で17mのA1200形ですから、3両にする意味はあったんだろうかと1100形登場により改めて感じてしまいます。メンテナンスもおそらくA1200形よりしやすいのではないでしょうか。 ということで、今後札幌市電で連接車というのは増備にならないのかもしれませんね。
ただA1200型で絶対的にいい点が1つ。それは中間車にパンタがついていること。1両でしかも前パンで来るとパンタまで入れて撮ると全体的に小さくなってしまい、車両を大きく撮ると車体の一部であるパンタが切れてしまうんです。 それがA1200形だと中間車にパンタがついているので他の車両ほどパンタを意識せずに撮ることができるわけです。まあ利用する側からすると全く関係ない話なんですけどね。あくまで撮影上の話であって。 |
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