レカ郎写真記


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...... 2019年07月07日 の日記 ......
■ 渇水の糠平湖 その2   [ NO. 2019070701-1 ]
先日4月に再訪した渇水状態の糠平湖をご紹介しましたが、今日はその続きです。

前回は五の沢橋梁からアタックしたシーンでしたが、今日はもう少し糠平駅よりの三の沢橋梁周辺のものです。

三の沢は藪を漕いで道なき道を行った五の沢とは異なり、湖畔に降りることができる階段がついています。階段と言っても急斜面に細い丸太を設置して作る遊歩道などによくあるアレです。この階段さえ上り下り出来る体であれば湖畔に降りることが比較的簡単に出来ます。

さてその斜面を降りて出た湖畔です。



ちょっとこれが湖とは思えません。そして目の前には深く口を開ける谷がありますが、私が経っている位置が本来の波打ち際ですので、実はこんなに深く落ち込んでいる湖底がすぐそこにあるということになるわけですね。

さて続いては昨年12月に訪れた際のものをまずご覧ください。




これが昨年12月の様子です。鏡のようになっている湖面に山々が映し出されるという美しい風景です。
続いては4月末に訪れた時のものです。




若干アングルは違っていますがほぼ同じ場所から撮っています。
この辺りはダム湖の末端に近いのでまだ水がありましたが、それでもこの風景です。手前の砂利がある辺りが満水時に波打ち際になる辺りです。もう目の前まで一気に深みに落ち込む谷があったんですね。これが海なら絶対海水浴場として開設出来ない場所です。




この光景も・・・





昨年12月はこうでした。
波打ち際から1、2mですぐに落ち込んでいるという感じになるでしょうかね。


今度は渇水期の波打ち際まで行ってみました



水が泥色で汚いです。ここに糠平湖すべての水が集まっているという感じでしょうか。
ただもう勘のいい方ならお分かりかと思いますが、湖底は泥が溜まっているわけです。他の部分では乾いて固まっている場所もあるものの、ここには水がこうしてまだあります。そして雨水や雪解け水などもここをめがけて集まってきます。ということはここが大変ぬかるんでいるわけですね。
これを撮ってる最中もズブズブ埋まっていっていたんですが、引き返そうにも粘着力のある泥なので足が抜けない・・・。方向転換しようにも足が抜けない・・・。その間にも足がどんどん埋まっていくわけです。これはまずいと思い少しずつ方向転換することにしたものの、片足をまず泥から抜こうとすると軸足が埋まっていってしまうんですね。少しずつなんとか足を抜いて軸足が埋まり切る前にもう片足を出すということを繰り返してなんとか脱しましたが、ここまで接近するのは危険です。長靴が目いっぱい埋まっていましたからね。ここまで接近するとはやはり私はアホです。



このような光景が湖底には広がっています。本来はこの辺りは思いっきり水に沈んでいるのでこの大きな切り株も見ることはできません。この切り株の主は樹齢何年くらいだったのでしょうか。かなりの古木なのは確かですね。
五の沢の方にもこうした切り株がありましたが、ダム湖を作るにあたって切り倒されたこれらの木々はもしかして士幌線で運び出されていたのでしょうかね。



湖底部分から波打ち際方向を見たものです
ここは断崖という感じではありませんが、先ほどの私がぬかるみにハマった波打ち際方向に向かって坂が続いています。本来の波打ち際が丘の上にあるといった感じでしょうか。

さて続いてもまずは昨年12月の光景です



しっかりとダム湖になっています。遠くには上が少し出て来ているタウシュベツ橋梁も見えていますね。

続いて4月末に撮ったものです



おそらくほぼ同じような位置から撮っているはずです。
日本とは思えないような荒涼とした茶色の大地が広がり、あちこちに切り株が点在しています。
そして遠くには完全に露出しているタウシュベツ橋梁が見えます。
PM2.5のため少し遠くが霞んで見づらくなっているのが残念なところですが、これが糠平湖の素顔です。

こうしたことを毎年繰り返している糠平湖ですが、ダム湖とはいえこんな光景を本来の湖底に降りてみることができるというのは道内でも数少ないはずですから珍しい景色、光景ということになるでしょう。
そして湖はこんなに起伏に富んだものだということがよく分かりました。
ということは人造湖ではない洞爺湖や支笏湖、摩周湖や阿寒湖といった北海道を代表する、中には日本屈指の深さを誇る湖もありますが、そうしたところの水もこのようになくなった場合、もっと凄い光景が広がっているのでしょうね。支笏湖なんて田沢湖に次いで日本で2番目に深い湖で、最深部で265mですから湖畔から200m以上ある高低差が水に隠されているということになります。
そんな支笏湖の水がもしなくなるようなことがあれば、糠平湖どころではないダイナミックな景色がそこには広がっているのでしょうね。

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