先日鉄道貨物フェスティバルIN室蘭2019が輪西車両所で開催されました。昨年は直前であの胆振東部地震が発生し苗穂工場公開と共にこのイベントも軒並み中止となり大変さびしい年になってしまいました。 私個人としても年1回室蘭へ赴くきっかけを失い昨年は室蘭へ行くことなく終わってしまったのですが、今年は無事開催され2年ぶりに室蘭の地を訪れることが出来ました。
さてこの輪西車両所、鷲別機関区の輪西派出として99年から続いてきましたが、14年の鷲別機関区廃止に伴い苗穂車両所輪西派出となっていました。室蘭の地で苗穂という地名を目にするのはなんだか違和感を覚えていましたが、元号が変わった今年再び改称され、87年に国鉄民営化から99年まで名乗っていた輪西車両所に再び戻り単独車両所化となりました。確かに今年行ってみたところ建物に苗穂車両所輪西派出の文字はありませんでした。 昭和の末期につけられて平成の中期に失われた輪西車両所の名前が令和になって復活となったわけですが、元々は岩見沢工場輪西派出として発足していますので「派出」と入っている方が歴史的には古いようです。
それにしても昭和の初めころまでに現在の建物がほぼ完成し今も続いているというのは苗穂工場の建物同様、現役の歴史的建造物という感じがし、それを令和の時代の今も見ることができるというのはただただすごいな〜と感じてしまう次第です。
さて毎年色々思考を凝らしたイベントを行ってくれる輪西車両所の公開ですが、過去には添乗体験に引退間近のDD51を持ってきたり、DF200だったりと色々ありましたが、今年はというと・・・
なんとこんなところでHD300に会いました。告知ではDF200添乗とのことだったのですが、まさかのHD300が登場です。
間にコキが入っていますが、DF200とHD300がこうして一緒に走っているシーン、札幌ですら見ることが出来ないシーンです。 HD300の方は牽引されているだけのようで、DFの方がメインだったようですが、汽笛や電子ホーンは鳴っていたので死んだ状態ではなかったようです。
そもそも札幌貨物ターミナルの入れ替え専用機ですから、基本札幌貨物ターミナルを出ること自体ない機関車なんですよね。あえて言えば外に出るのは苗穂工場に入場する時ぐらいでしょうか。なのでHD300が苗穂や札タ以外に出張して行ったというのは今回が初めてではないでしょうか。しかも東室蘭操作場とかではなく、DFすら入出場する車両がない限り出入りしない輪西車両所ですから、イベントでもない限りHD300が入ってくることはまずありません。なので貴重なシーンとなりました。 この日のために手間暇を惜しまず札幌からわざわざHDを回送してくる辺りJR貨物がこのイベントにこだわっているというのを感じてしまいます。 3両中1両は控えになっているはずですが、その控えの車両を持ってきたものと思われます。ただここまでするのに色々と札タでの運用のことを考えたり、回送する手順を考えたりするのも大変ですが、その手間を惜しまない辺りさすがです。 JR北の経営も貨物が手がけた方がいいんじゃないかな〜なんて。 なおカマはイベント終了後1時間もしないうちにヒムソへ回送されていくのを見かけましたので、その日のうちに札幌へ戻したのかもしれません。 HD300としても甲種回送以外では初めて札幌以外の風景を見たのではないでしょうか。ヘッドマークをつけるのもこれが初めてかもしれませんね。 DFの方も狙ったか偶然かはわかりませんが、初期車の赤スカートというのもなかなかです。
今後あるか分からないカットです。 輪西車両所ないから見るHD300ですが、普段はあり得ない光景です。 この歴史ある建物の前にこの建物が出来た頃には考えられなかったようなハイブリッド機関車がいるというこの組み合わせもすごいですよね。 こうなると来年このイベントに出てくるのは何か?と期待してしまうんですが、残るはクマイチことDF901号機しかないのでは?なんて。何気にクマイチも廃車が迫るような車齢になってきてるんですよね。 |
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