レカ郎写真記


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...... 2020年02月27日 の日記 ......
■ 豊ヶ岡駅 その2   [ NO. 2020022701-1 ]
今日は先日ご紹介した札沼線豊ヶ岡駅の続きです。

まずはこちら



暗闇を裂くような眩い光と共に列車がやってきました。





実はこの幻想的とも言うべき光景を撮りたくて今回豊ヶ岡まで行ったようなものです。
今まで夜の豊ヶ岡では撮ったことがありませんでしたしね。
ヘッドライトの光が届く範囲だけ照らし出されている、こういう光景が撮りたかったのです。

しかしこの光景、1カットのみで終わってしまったんです。と言っても私がミスったとか、機材が急におかしくなったのではなく、なんと停車時間が10秒ほどだったんです。というのはこの写真、8秒露光で撮っているんですが、シャッターが閉じると同時に列車が動き出したではありませんか。もう1台カメラを用意していたのですが、全然そっちで撮っている余裕はなく、この1枚が限界でした。

今後豊ヶ岡で撮影を考えておられる方がもしいれば、停車時間がやたら短いのでご注意を。私もこれを知っていれば8秒も露光にかけずにISOを上げて枚数重視で撮ったんですけどね。おそらくもう二度とここでは撮ることがないカットでしょう。




再び駅に戻りました。
さすが秘境駅で周囲は街灯などがなく、真っ暗闇ですが駅舎の部分だけは暖かな光に包まれていました。
この入口上にあるホーローの皿がついた電球がなんとも昭和で懐かしいです。今でもたま〜に木製の電柱にこれがぶら下がるようについていることがありますが、ほんとに見なくなった代物です。



別アングルからです。
今はLEDの時代ですが、豊ヶ岡は「LEDってなんですか?」と言うように今でも裸電球が生きています。やはり鋭い光のLEDより温かみのある電球の方が私は好きですね。イルミネーションなどを撮影してもLEDになってからはなんかきれいに写らないですし。



ふと空を見るとさすが秘境駅、見事な星空が広がっていました。
オリオン座がはっきりわかりますし、それどころかベテルギウスが赤いというのもはっきりわかります。札幌ではそこまで見るのはなかなか難しいですからね。せいぜいオリオン座の目印でもある三ツ星で分かる程度ですからね。

そんなことをしてるうちにあっという間に列車の時間になりました。



当然ながら到着を知らせる案内はありませんが、線路の音で列車の接近が分かり、やがて暗い森を明るく照らし出す列車の光が近付いて来て列車が到着。その列車で浦臼まで移動しました。札沼線に乗るのは実はこれが初めてではなく、20年以上前に1度石狩当別ー新十津川を往復したことがあるんですが、それ以来でした。ただ夜なので車窓は真っ暗闇で何も見えませんでしたし、後ろは後ろで巻き上げる雪煙りが付着して何も見えなくなっていましたけどね。
キハ40 400番台に乗るのももしかするとこれが最後になったかもしれません。

浦臼駅は駅舎がふれあいステーションと兼用になっているので、駅舎らしい駅舎ではなく、しかも建物内を通過しなくても横の階段からホームへ行き来出来る状態でした。



折り返しまで浦臼駅に佇むキハ40です。
この光景も来年の今頃にはもうない光景です。今年の5月で長らく日常だったものがあっけなくすべて失われてしまいます。

ここでも昨年夕張支線でも聞いた到着後一旦ドアを閉めます、場所取りで置かれたものに関しては忘れものとして処理しますというような放送が到着前に流れていました。
これも廃線を前にした光景なのかもしれませんね。

ただ、私が豊ヶ岡から乗った時から私を含めて乗客は2人だけ。まあ廃線になってもしょうがないというか、影響が少ないんだろうな・・・という感じが残念ながらしてしまいました。
もう既に地域の足として鉄道は役目を終えているというか、沿線住民には認識されていない、あてにされていないということなのかもしれません。

ちなみに浦臼から滝川まで乗ったバスは終始私1人だけでした。私がいなければ回送状態で走っていたのでしょうね。
鉄道もさることながら、バス路線も存続が危ういな〜と感じてしまった次第。既に夕張支線の代替バスは乗務員不足から大幅減便せざるをえないかもしれないというところに来ていると聞きます。
札沼線もそうですし、既存のバス路線もそうですが、鉄道廃止後バス転換してもその先にあるのは様々な理由からの地域交通の先細りしかないのかもしれませんし、公共交通がなくなればさらに地域の先細りや価値が下がってしまうことにもなります。
札沼線をつぶしたあと、JRは災害で廃止前提の長期運休しているところ以外で、次の標的をどこに定めるのかはわかりませんが、危ないとされている沿線自治体はそのことを覚悟しておく必要があるのではないでしょうか。
私は次の標的が留萌本線全線なのではないかと思っているんですがね。

新幹線の開通前後から急に赤字路線の整理を始めたところを見ると、新幹線が出す莫大な赤字の影響は相当大きいものだというのが分かりますね。なにせ赤字ローカル線が何十年もかかって出す赤字を新幹線は1年で出してるようなものですからね。よくJRが計算して出す100円稼ぐのにいくらかかっているのかというもの、これをぜひ北海道新幹線でも計算してもらいたいなと思うのですがね。美幸線、白糠線もびっくりな額なような気がするのですが・・・。

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