レカ郎写真記


[PREV] [NEXT]
...... 2020年06月24日 の日記 ......
■ 撮り方次第でダイナミックな場所になる新川駅   [ NO. 2020062401-1 ]
以前からちょっと目をつけていた札沼線新川駅、ここは新川駅の石狩当別方に高速の高架を超える橋が架かっており、きつい勾配が存在しています。では、ここを望遠の圧縮効果を使って撮るとどうなるのだろう?と前から思っていて、先日ようやく試しに行ってみました。その結果がこちら



300mmレンズをデジタルにつけて換算480mmにして全開で撮っているんですが、480mmでこんな感じです。勾配を下って来るというシーンですが、望遠の圧縮効果でさらに勾配がきつく見えています。480mmでこれですから、500mm以上となるとジェットコースターのような感じになるのではないでしょうか。



橋の頂上に列車がさしかかったところを狙うとこんな感じです。ちょっと480mmでは無理があります。これも500mm以上の望遠で狙うともっとしっかり捕えることができるはずです。

では反対側、桑園方向を見たものはどうなっているのかと言うとこんな感じです。



こちらも新川駅に向かって勾配がついています。これも480mm全開で撮っているんですが、この勾配は石狩当別方向側にある勾配ほどきつくありません。それほどきつい勾配ではないんですが、480mm全開で撮るとダイナミックな勾配に変わります。こっちの方が望遠の圧縮効果がより得られる感じです。

例えるなら桑園方から新川駅にかけて一段上がり、新川駅から先でまた上がるという感じになっており、新川駅が階段で言うところの踊り場のような感じになっているわけです。

ちなみにこの場所、望遠の圧縮効果でダイナミックな勾配に変身させるのもいいんですが、ググっと引いて撮るとこんな感じです。



真正面に三角山をはじめ石狩山地が来るため、札幌の山々をバックに入れて撮ることも可能です。大倉山も若干入るので、冬場はジャンプが開催されている時その照明を入れて撮ることもできそうです。紅葉の時期などもいいかもしれませんね。

右側に見える背の高い建物はおそらく琴似駅前のマンションではないかと思われますが、こんなに近くに見えるんですね。ただ、歩くと琴似駅までは結構距離があります。

来る列車こそ特急はおろか快速すら来ない、今では3ドア電車が来るだけのハッキリ言ってつまらない場所かもしれませんが、撮り方次第でおもしろくないものをおもしろく撮ることも可能なわけです。ただ、ある程度撮るとさすがに飽きますけどね。

それにしても面白いなと感じるのはこの新川駅の先にあるダイナミックな橋と新川駅そのもの。
元々札沼線は96年に高架がスタートし高架化されていますが、それまで線路は地上を走っていました。当時のことは新琴似駅近くの光景を見たことがあって覚えていますが、単線だったんですよね。そのため運転本数が少なかったのを覚えていますが、高架化と複線化で一気に列車本数が増えています。

新川駅は国鉄末期の86年に新川臨時乗降場として開設されている比較的新しい駅です。それでも30年は経過しているものの、元々鉄道の駅が長らくなかった場所だけに、こんなちょっとさびしいところに駅があるの?という感じで駅があります。幅の広い駅前通りも駅前広場もあるわけではなく、近くを通るバス路線も新川駅という名前は一切バス停に使っていません。細い路地を進んでいくと突然高架下に入口が現れるといった感じです。

正直駅前の感じは札沼線高架駅の中で一番地味かもしれません。ただそんなちょっと隠れるような感じで存在する新川駅というのに魅力を感じたりもします。

次に高速を越える橋ですが、これもなかなか歴史が面白い。元々札幌新道が出来、この地には71年に新道が完成しました。その時札沼線を越えるために高架が設けられ、後に新道の上下線間に札樽道が作られ、こちらももちろん高架となっているわけですが、そのうち札沼線が高架となっています。その際新道と高速の高架を越えるためさらに高い高架が札沼線に作られたわけですが、札沼線が高架になったことで新道と高速が高架である意味がなくなってしまったわけです。高速はともかく新道に関しては元々線路を越えるため高架が建設されたわけですから、既にこの高架は札沼線が高架化された時点で役目を失っているとも言えるわけですね。

元々線路を越えるために作られた橋ですが、今ではその線路がその道路の上を橋で越えているというちょっと面白い歴史がここにあるわけです。

...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: