 今日は少し変わった写真を1つ。 今日は国道229号線の泊村盃温泉にある興志内(おきしない)トンネルをご紹介です。 思わず「すげ〜」と撮ったものなんですが、この興志内トンネルの神恵内側抗口がすごい。トンネルの上と周りがまるでダムかというような感じで岩盤をガチガチに擁壁のコンクリートで固めているんですね。崩れやすい岩盤をコンクリートで全部固めてしまった結果なのでしょう。こうしてトンネルの巻き出し部分を保護しているようです。 その左側に露出している岩盤には落石防止ネットが張ってありますが、張ってあるということはここに登って作業した人たちがいるということ。これもすごいことです。まあでもとんでもないところにもネットが回してあることがあるので、この程度ある意味序の口なのかもしれませんね。 ちなみに竣工は1968年ですので積丹のトンネルとしては古参の部類に入るでしょうか。
そしてトンネル右側に目をやると海岸擁壁が。この擁壁、よく見るとネットのようなものに石が詰められているんですね。そう、これは布団かごです。その布団かごがずっと岩盤の下へ伸びていてその上が平場になっていますが、その平場がこの興志内トンネルの旧道です。旧道のトンネルを反対の岩内側から見たのですが、住宅の裏に大きい素掘りの隧道が口を開けていて、今は漁具の置き場となっていました。 では反対側、つまり写真の側にはなぜ抗口がないのかと言えば、どうやらこちら側の抗口が崩落で塞がっているようなんですね。やはりここの岩盤は崩落しやすいようです。なので現道のトンネルもダムの壁かのようにコンクリートでガチガチに固めてあるのでしょう。
積丹にはたくさんのトンネルが存在していますが、このすごい光景の中抗口を開けているトンネルというのはあまりないように思います。
今では立派できれいなトンネルが積丹防災により229号線にはたくさん増えましたが、それを引き換えに葬り去られ廃道となった旧道にはもっともっとすごいところにトンネルが口を開けていたというところもあり、そうしたものが使われなくなってただ放棄されているのはもったいないな〜と。建設遺産みたいな感じで写真など映像媒体だけでも国や道で残しておいてはどうかな〜と思うんですよね。 |
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