先日ご紹介した札幌貨物ターミナルで行われた鉄道貨物フェスティバルの模様、今日はその2としてご紹介です。
貨物は旅客と異なり華やかな車両などはなく、どちらかというと地味なものばかり。機関車以外となればコンテナとコキぐらいしか今はないですからね。そんな中で行われたデモンストレーションがこちら
コンテナ荷役のデモでした。苗穂工場の公開などでは車体吊上げや車輪旋盤の作業実演など派手な実演ものが多いですが、今回は札幌貨物ターミナルですから工場などではなく主に行うのは列車の発着作業とコンテナの積み替えぐらいのもの。奥の方に札幌機関区はありますが、行ってみれば札幌駅で列車が到着してお客さんが乗り換えて言ったりそこで降りて駅から出て行く、これの貨物バージョンというのが札タなわけです。その中で派手な作業となるとなかなかありませんが、このコンテナ荷役は別でした。
写真のものは24tのトップリフター。日本国内では正式にはこのトップリフターもフォークリフトに分類されるようです。
フォークリフトはコンテナやパレットのポケットにフォークを入れて荷物を上げ下げしますが、このトップリフターはコンテナを上から鷲掴みにするもの。ちょっと見かけないフォークですね。 このコンテナを上げた状態で待機し、その下にトレーラーを差し込むわけですが、ピッタリ差し込むのがドライバーの腕の見せ所なんだとか。
確かに、コンテナをまっすぐ降ろした下にトレーラーがピタリ入っています。地味な場所ですが、技と技が常にコラボし合っている場所というわけです。
このトップリフターはトヨタ製でしたが、年式を見るとここ数年のものでちょっと驚きました。 大型ロータリー車ぐらいではないかと思ったんですが、燃費はどんなものなのか、値段は1台いくらくらいするのかなど色々気になります。
その形もなかなか面白いですね。フロントエンジンではなくリアエンジンなので運転台がエンジンより前にあり、後輪のような前輪がダブルタイヤ、前輪のような後輪がステアするという実に変わった車両です。
デモンストレーションの最後は勢ぞろい。リフトがずらり並ぶと迫力あります。もはやこのレベルのリフトになるとリフトというより走るエレベーターといった感じさえします。
デモンストレーション後に展開されていたお片付けのシーンも見逃しませんでした。小型になるのでしょうか、でも通常の工場などフォークが活躍する場所では大型になると思いますが、そんなフォークが下したコンテナを貨車へ戻す作業を行っていました。軽々とやっている作業ですが、これもピタリな位置へ持って行かないとコキに固定する部分とコンテナがありませんからね。さらにコンテナ同士の間隔は10cmちょっとなんだとか。そこにピッタリぶつけずに持って行くのが技なんだそうです。 荷役を行う方々からすれば、満コン状態より空きがある方がいいのかな〜と。
旅客と違って公開するコンテンツは限られていますが、そんな中でも少ないコンテンツをうまく生かしてなんとか楽しんでもらおうという心意気が感じられるイベントでした。来年以降も札幌で行われることを願いたいものです。 |
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