昨年末ちょこちょこっと見てきた旧士幌線跡を度々ご紹介していますが、旧士幌線と言えばタウシュベツ橋梁が有名であり、近年観光業界も押しているポイントになっていますが、コンクリートアーチ橋で現存しているのはタウシュベツ橋梁だけではありません。士幌線はいくつもコンクリートアーチ橋が今も残っておりその姿を見ることができます。 基本的には橋の上は立ち入り禁止になっている場合が多いですが、中にはその上を遊歩道に再利用して通行できるようになっている場所もあるのです。その1つが今日ご紹介の三の沢橋梁。
糠平湖側から見た橋梁です。40mほどとそれほど長くありませんが、今もきれいなアーチを描いて架かっています。 架かっているのは川ではなく糠平湖の入江のようになっている場所。橋の脇から糠平湖畔へ降りられるようにもなっています。
この上を列車が走らなくなって40年以上になりますが、今も美しい姿を保っています。
この上を列車が走っていれば糠平湖の水鏡に写る姿と共に湖畔から撮影できたことでしょうね。
ちなみにこの場所からも遠くにタウシュベツ橋梁を見ることができます。
橋の上です。 現在は安全のため柵が回してありますが、元々は柵がありませんでした。あの高さで柵なしで遊歩道にするのはありえませんね。 意外にも遊歩道化されたのは10年ちょっと前ぐらいの話でそれまでは放置されていたようです。
橋の上に鉄道橋だった証拠を示すアイテムが 信号機でも設置してあったのでしょうか。40年の時を経て、しかも橋の上の再開発を経てもなお残り続けています。 士幌線の特に糠平ー十勝三股は鉄道遺構が色濃く今も残っていますが、これはこの区間が廃止の10年ほど前に休止になったことが由来しているんだとか。 休止という名の放置状態であったため、その間レールの間などから木が生えて来たりしていざ廃線となり、施設を撤去する段になってそれらが邪魔をして撤去困難となってしまったことが今もレールなどが多く残る結果になったんだそうです。 なので同じ廃線区間でもレールなどが残るこの区間は他にはあまりない特有の廃線区間というわけですね。
それにしても時刻表にも休止期間中も掲載されていて生きている路線という扱いになっていた割には定期的な除草などのメンテナンスはされていなかったんですね。 乗客が回復する傾向が見られれば運行を再開するとのことだったようですが、実際再開するとなった場合でも、木がえらく茂ってしまった路線の復旧は出来たのだろうか?と思ってしまいます。結局廃止ありきだったのでしょうね。
最後に橋の上からの景色を
列車からだと一瞬だったかもしれませんが、このように糠平湖がきれいに望めます。鉄道があった時代はもうちょっと沿線の木々も今ほど茂っていなかったでしょうから、糠平湖の美しい四季折々の景色を車窓に見ることができたのでしょうね。 |
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