18年11月に新駅舎となり、同時に移設となった苗穂駅ですが、今更ながら今年になって初めて降り立つ機会がありました。オープンして1年以上経過してからです。あまりにも遅すぎる利用でしたので当然旧駅舎はあとかたもなくなくなっていました。 そんな中、旧駅舎のあった位置に旧駅舎の忘れ物を見つけました。それがこちら
何やらホームにあった柱らしきものが数本残っているんですが、それだけではありません。現役当時のステッカー類が健在でした。 ステッカー類のずっと上にある金属の腕のような部分は屋根を支えていた鉄骨ですね。これは切られてなくなっています。
その部分だけをトリミングしてみました
明らかにホームにあったものです。こちら側を向いていて2ヶ所ある金属の金具は駅名看板のあった場所ですね。
そこでこれがどの辺りのものだったのかというのを苗穂駅移築前に撮った写真と見比べてみたところ、「禁煙」ステッカーのすぐ下に「通過列車にご注意ください」のステッカーが貼ってある柱なので、おそらく札幌方面行ホームの階段部分から数えて9本目、ホーム端部から数えて5本目の柱ではないかと思われます。禁煙ステッカーのすぐ下に通過列車にご注意くださいのステッカーが貼ってある柱は過去に撮影したものを見るとこの柱だけのようなので間違いないかと思われます。 かなり札幌寄りにあった柱のようですが、もう1つ先にも同じような柱が残されています。
ではなぜこの柱は撤去されずに残っているのか。それは架線柱を兼ねていたためのようなんです。苗穂駅がここにあった時代は屋根を支える柱という役割だけでなく、架線柱も兼ねていたようなんですね。つまり1本で二役をこなしていたようなんです。もう1つ先に残っている柱も同様ですが、こういうことがあったため、撤去されずに今もこうして現役当時の面影を残す、そして80年以上使われ続けたにも関わらず、あっけなく解体されてしまった旧駅舎唯一の名残となっているようなんです。
ホームの屋根を支えるという役割は失ったものの、もうこのステッカーの位置に乗客が来ることはないものの、架線を支えるという役割は今もこなしているというのがこの柱のようです。
ちなみに柱の下の方にある金属の枠、これはなんなのか分かりません。ホームを下支えしていたものにしては新し過ぎますし、この上にホームが乗っている高さではありませんからね。解体後に改めて設置されたものだと思うんですが用途は不明です。
新苗穂駅もそこそこ面白い写真が撮れるようなので改めて行ってみようとは思っているんですけどね。旧駅舎では撮れなかった千歳、旭川向きのアングルというのも新駅舎では撮れそうですし。 |
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