千歳線の西の里信号所近くにある農場橋。クルマ1台分しか幅がない狭い橋ですが、ここに廃道が存在しています。今日はその模様を少々。
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赤線で示した部分が旧道です。少しずつこの廃道も形を変えて来ていますが、ベースとなるのがこの赤線の部分です。
現在橋で千歳線を越えているこの道路ですが、かつては橋はありませんでした。というのは、この辺りの千歳線は現在の新線に切り替わる際、大規模にオープンカットにして切り通してその底に線路を通しているので現在架かっている農場橋は旧線時代には存在しなかったのです。それもそのはず、旧線時代には橋がある場所に線路がなかったわけですから。
ではまずその立体交差部分を見てみましょう。
これは旧線を利用したサイクリングロード上からのもの。何やらトンネルの上で工事していますが、こちらに関しては後日詳しくご紹介するとして、これが現在旧線と道路が交わる部分です。
さてこのトンネルですが、元々あったトンネルを最近の工事でさらに延長して長くなりました。
おわかりいただけるでしょうか?これがちょうど延長部分なんですが、元々のトンネルはここが出口でここから先はこのトンネルができた時は外に当たる部分でした。
これが延長した部分の痕跡です。 天井部分に不自然な突起がありますね。これが延長部分です。よく見るとコンクリートにも当然古い新しいの差が生まれますから、延長部分の方がきれいな色をしています。 この上で起きたことに関しては後日。
さて廃道に関してですが、千歳線が新線に切り替わり、農場橋が出来たことでその様子が変わりました。
こちらが廃道です。 旧線側から道路側の見上げた形になります。 この道路はかつて千歳線が旧線を走っていた時代、線路わきまで下りる道路でした。それが現在はサイクリングロードの出入口に転用されています。
この道路は千歳線が新線に切り替わった後も車道の役割を果たしていました。 形としては新線をまたぐ農場橋を越えたら急カーブでこの道路に入るという形で線路跡地を渡っていました。
この道路が捨てられたのは詳しくはわかりませんが、平成に入ってからだと思われます。昭和60年撮影の空中写真ではまだこの道路は現役ですが、平成5年の空中写真では既に現在の道路に切り替わり廃道となっているようです。 ただ、地図によっては今も道路として記載されていたりします。
これが最初の地図のB地点です。ここにかつて踏切があったと思われます。横切るのは旧線跡地を利用したサイクリングロードです。 ここで線路を渡って向こうの森の方に道路が入っていました。
これが廃道跡です。捨てられて30年以上になりますが、現在もなんとなく道路だったと分かるような状態になっています。ただ30年たって木1つ生えていないというのはおかしいですから、現在は種苗管理センターの敷地内になっているものの、作業用の道路として管理されているのかもしれません。 この写真からも分かる通りここもこの先カーブしています。 この線路を越えるという行程において、この旧道はかなりの急勾配、急カーブが連続していたことがわかりますね。 危ないということでつけ変わったのかもしれません。また実際に事故が起きてつけ変わったとも考えられます。 実際数年前農場橋を渡る手前の急カーブで、カーブを曲がり切れなかったクルマが千歳線の切り通し側に転落するという事故が起きてますからね。
旧道は現在もGoogleアースなどの空中写真でその痕跡を追うことができます。
そしてこの道路、再びつけ変わろうとしているんですが、それはまた後日。 |
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