
84年のデビュー以来00年に次のモデルであるエルガにモデルチェンジするまでいすゞの路線バスとして製造されたキュービック、北海道中央バスでは85年に初導入となっているようですが、以来自社発注の他後年には中古で他社より移籍で入るクルマもおり、長らく30年以上に渡り中央バスに存在していましたが、いよいよ終焉が見えてきました。
現在中央バス所属のキュービックに発注車はすでにおらず、移籍車のみで存在していますが、その移籍車も続々退役を迎え始めています。 多くは名古屋市交通局から移籍したクルマですが、京浜急行や山陽バスなどからも台数は少ないながらも移籍してきています。
キュービックは末期にV8エンジンとなり、それがのちのエルガにも引き継がれていますが、V8モデルのキュービックは発注車には存在せず、キュービック末期に中央バスが導入したのは大型ショートのLTでした。 変わり種として1台ノンステップ車が導入されましたが、こちらも既に廃車済みです。
中央バスとしては富士重工7E架装のいすゞ車ではV8モデルの発注車が存在していますが、純正ボディのキュービックは移籍車のみ。言いかえれば移籍車によって中央バスにV8モデルのキュービックがもたらされたわけです。
大型ディーラーに名古屋市営からのキュービックが大量に入って来て整備を受けていたものですが、早いものであれから10年近くが経過しているんですね。
名古屋市営からの移籍車は99年や00年式が中心で他の移籍車よりも若い印象でしたが、それでも置き換えを迎える時期に入ったようです。同時に大量に移籍車で置き換えを行っていた時代の末期に名古屋市営のクルマがやって来ていましたので、これらのクルマの廃車が始まったということは中央バスから移籍中古車自体が消える日も見えてきたと言えそうです。
キュービックは後にも先にも他の国産メーカーでは実現していない1枚もののフロントガラスとオーバーラップワイパーを採用し、前のモデルのモノコックを大きく変えるべく広い天井が特徴でした。 最初の頃は川重車体が製造しており、モノコックのようにリベットが車体に見られたものですが、それが時代とともに骨格などが変わったり、三角窓が廃止されたり、エンジンが変わったり、ワンステップやノンステップなど次世代モデルが登場したりと時代と共に進化してきたわけですが、モノコック時代に新しい風を吹かせたキュービックもそろそろ札幌では見られなくなってしまいそうです。
残るは自家用で何台か保有しているところがあるほか、札幌市交通局の交通資料館で札幌市営バスの車両1台が保存されていますので二度と見ることが出来なくなるというわけではないですが、ひとつの時代が終わろうとしているようです。 出来ればかなり状態はよさそうですので、交通資料館のキュービックを動態にしてほしいなと思うんですがね。 全国でもフィンガーシフトのクルマが保存されているというのは珍しいのでは?
今日の写真は白石営業所所属の札幌200か3322です。 このクルマは99年に名古屋市営が導入したもので、名古屋市営時代はS−542の局番がつけられていたもの。 このクルマも既に除籍されたかまだ生き残っていてもXデーは近いはずですね。 |
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