レカ郎写真記


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...... 2020年08月24日 の日記 ......
■ 札幌市電M101   [ NO. 2020082401-1 ]



今月上旬久々に札幌市電のM101を見かけました。今はあまり本線へ出てこない予備車的な扱いになっているというM101、本線上で久々に見たな〜という感じだったんですが、この時は一応撮ったもののクルマに邪魔されてあえなく轟沈でした。あまり撮影チャンスのない車両だけに逃がした魚は大きいな・・・と思っていたんですが、先日再びM101を見ることが出来ました。この時は電車事業所の近くまで行っていて、ついでに構内を見たところどうもM101の姿がないような気がしたのですが、本線に出ているという確証もありません。とりあえず用も済んでいましたので、外回りで戻ることにしたんですが、途中で内周りを走るM101に遭遇。これは!と思い、現在は電停に運行状況がリアルタイムで見られる路線図がついていますのでそれで大体の位置を確認してすすきので待ち構えることに。
たぶんすすきのだとそれほど待たずにくるだろうと思ったのですが、なにせこの場所での撮影はしたことがなく、とりあえず1、2回どんな塩梅か見るために試し撮りを・・・と思っていたところ、ほどなくやって来てしまいました。なのでぶっつけ本番でなんとか今度は撮ることが出来ました。
このすすきの交差点、外回りと内周りが離合する場所なんですね。なのでこの時も信号待ちをしていた外回りの方が若干先に出てくれて、内回りのM101が出遅れたおかげで被らず撮ることが出来ました。ただこの場所はそう言った事情から撮影には向かない場所かもしれません。

M101を撮ったのはどのくらいぶりでしょう。5年は撮っていないはずです。というのは15年にLED表示化していますので、LED表示になってから撮ったのは初めてだからです。とはいえ、電車事業所の奥に止まっている場面は1、2回撮っているんですけどね。営業中のシーンはこれが初めてとなります。

M101は唯一札幌市電の古いスタイルを今に残す貴重な車両です。カラーリングもSTカラーが採用されて随分になりますが、未だに変更されず、吊革も今では札幌市営交通では唯一丸型をつけ続け、パンタグラフの交換も行われていません。
車内も蛍光灯カバーがつく昔ながらのスタイルで、それなりにお手当てはされていますが、他の車両が失ってしまった古い時代からのものを色々と現在に残し続けている車両です。
窓割りも車掌台があったツーマン時代の名残ですね。またあえてワンマンカーと表示してあるというのも、ツーマンの時代や車両があったということを今に伝えています。

予備車的な扱いと聞きますし、常に更新や置き換えの話がつきまとう車両ですが、ここまで徹底して古い時代のままを貫いているM101、今後札幌市電特有のヨーロピアンスタイルの車両が新型車両に置き換えられていくことが考えられますが、全車置き換えるということになっても、このM101だけは動態保存目的で残して行ってほしいなと思うばかりです。時々イベントなどで出して来るというのも面白いでしょうしね。

元々は61年に製造された連結車。今のA1200型は連接車ですので厳密にはちょっと異なりますが、A1200型の大先輩に当たる車両です。ひょっとするとこの親子電車である連結車が考案されなければ後のA1200につながらなかったかもしれませんね。

Tc1の方は10年と使われずに廃車となり交通資料館で静態保存となっています。現役時代も使い勝手が悪いなどということでM101が単独で運行していることの方が多かったようですので、あまり活躍の場がなかったというのがM101の相棒であるTc1なのでしょう。
とはいえ、この連結車を踏まえてもっと使い勝手を良くした連接車が生み出されるきっかけになっているわけですからけして無駄だったわけではないのでしょう。
一方でM101の方は今も現役というこの関係性やそれぞれの歴史の違いというのもまたこの連結車の面白いところかもしれません。

昔ながらのスタイルを今に残すとはいえ、時代に合わせて少しずつ変化しているM101ですが、一方で一早く廃車になってしまったTc1は廃車になった時から時間が止まっています。なのでこの連結車の元々の状態を見たければ現在長期休館中の交通資料館で見ることができるというのもいいものですし、そこで車両保存の重要性ということも改めて感じることができるわけです。

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