定山渓温泉街から少し中山峠方向に向かうと豊平峡温泉の入り口があります。そこから豊平峡温泉方向に入って少し進んだところに豊平峡温泉、豊平峡ダム方面方向と定山渓自然の村方向へ向かう分岐があります。その分岐を自然の村方向へ入って進んだところにあるのが豊橋です。豊橋と書いて「ゆたかばし」と読むこの橋、豊平峡ダムから一番最初に豊平川に架かる橋で、かつ豊平川に架かるコンクリート橋で最も古い橋なのですが、なんだかんだで毎年定山渓方面に紅葉を撮りに行っている私、実は隠れ紅葉スポットでちょっとしたお気に入りポイントだったりします。 その豊橋が生まれ変わっていました。
去年はこんな感じでした。
行ってみると工事中でショックだったんですが、きっとリニューアル工事で味わいも何もない普通の橋になってしまうんだろうなと思っていたのですが、先日行ってみたところこうなっていました。
なんと元通りになっているではありませんか。 確かにコンクリートは打ち直されて真新しいコンクリートというのが丸出しだったんですが、昔の橋らしく小窓などの装飾品がそのまま再構築され、元々の姿で作り直されていました。 また橋の手前にある門柱のような部分、おそらくその昔はこの部分に何か装飾品があったのではないかと想像しますが、欠落していた橋の名前が書いてあるプレートと竣工年月が書いてあるプレートが復活していました。 それによると昭和12年竣工とのこと。 実はこの豊橋、元々は国道230号の橋でこの道はいわば国道230号の旧道なのです。230号線は札幌五輪を前に拡張や急カーブ、急こう配を解消するために付け替えられていますが、その時この豊橋は旧道落ちし、新しく作られた現在の230号線には新豊橋が架けられています。 新豊橋が架けられたのが昭和42年のようですから、ちょうど30年しか国道の橋としては存在していなかったわけですが、昭和12年当時であれば結構な工事で華々しく開通の日を迎えたのでしょうね。
今では旧道落ちしてひっそりと山の中に潜んでいるだけの橋になってしまいましたが、今の橋にはあまり見られないちょっとオシャレしたような姿がいいなと思う橋です。 |
|