
札幌市電で1960年から運用しているのが240形。現在札幌市で最も多く存在している形式ですが、そのうち242号がこの秋廃車となったようです。
札幌市電の車両で廃車というのはかなり久々なのではないかと思われますが、ここしばらくは自走できない状態で、一部の部品は他の車両に臓器提供したりしていたようです。
242号は60年4月に152号を種車に泰和車輛で製造され、新製配備は幌北車庫、のちに現在の電車事業所へ転属しています。
他の車両が最近では台枠の更新などを受ける中、241と242だけは未更新のままでした。そのため今回最初に廃車対象になったのではないかと思われます。そうなると241も危ないということになりますね。
ただ241に関してはシングルアームパンタに交換されていますので、より更新度が低かった242が真っ先に廃車に選ばれたのでしょう。
動態保存状態の札幌市電ですが、今年は2両の1100形が入り、さらに追加増備もあるようですので、札幌の移ろいやかつて線路があって今は行くことができないところも走っていたことがある生き証人のような車両が札幌の市電らしくないどこの路面電車にもいそうな新しい車両にどんどん置き換えれてしまうのでしょうね。 M101も廃車、交通資料館への保存計画があるとか。今年はよく見かけましたが、なんか怪しい感じがしたものの、やはりかといったところ。 今札幌の市電が札幌の市電らしからぬ姿になろうとしているのかもしれませんね。
ということで、242号の写真はなかっただろうかと思って探してみたところありました。 昨年の冬に撮ったもので、この時は広告車でした。
それにしても今年で還暦のこの車両、札幌市電は一昨年100周年を迎えましたが、その100年の中、半分以上の時をこの車両は走って来たということになるのでしょうね。 |
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