
今日は少し変わったクルマを1台ご紹介です。 今日は札幌リゾート開発公社のトヨタ コースター・ハイブリッドEVのご紹介です。
このクルマは豊平峡ダムと駐車場を結ぶシャトルバスとして導入されたもので、1500ccの発電エンジンを搭載するハイブリッドEV。走行は完全に電気で、バッテリーの充電にガソリンエンジンを使っています。なんだかJR貨物のHD300のような感じがしますが、HDか完全にエンジンで発電してモーターで走るのに対して、こちらのクルマはエンジンで発電するほかに定期的に充電が必要なようです。 1回の充電でダムと駐車場の2km弱の距離を2週間程度、市街地だと400〜500km走行可能なんだそうです。
またこのクルマは最後部にリフトを設置していて車いす利用にも配慮されています。
普通のコースターではなく、側窓の2枚目以降窓部分をカットしており、さらに2ドア化されている特徴があります。 そしてこのドアは自動でなく手動式。係員が開け閉めしている光景は遊園地の遊具にも似た感覚があります。 車内は向かい合わせのロングシートというこれもまた変わったシート配列で最大40人まで乗ることが可能なんだそうです。 こうした特殊な仕様は公道を走らないクルマだからこそ可能なのでしょうね。
元々1500万円と高額だったのと、北海道のような極寒の地では冬場の出力減退という問題があったため、導入例は限られていて、北海道では豊平峡ダムでしか見ることができません。売れないクルマというのは当然なんらかのタイミングでリストラされてしまうものですが、このモデルも07年にコースターがマイナーチェンジしたタイミングでリストラされてしまっています。
ただ世の中がまだまだHVやEVに関心が少なく、EVとはエレベーター以外考えられなかったような97年にこうしたクルマが販売開始になっているというのは当時かなり先進的だったのではないでしょうか。 |
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