今月1日より長い休館を経て新築リニューアルとなって再開した札幌市交通局の交通資料館に先日ちょっと偵察へ行ってみました。
これまでは高架下にすべて納まっていましたが、新しい建物は高架の下から出る形で作られ、入り口もこれまでの場所とは異なる場所に移っていました。
全体的に見た感想ですが、以前の方が資料点数が多く、内容が濃かったかなというのが正直なところ。乗車券類の展示数にしてもそうですし、前はあった展示品が結構なくなっていて、映像コンテンツ頼みというような内容でしたし、地下鉄のタイヤすら展示していないというのはさすがに「あれれ?」でした。 前はもっと色々細かい展示物などがあったんですがね・・・。 また屋外展示もこれまでは結構車両の中にも入ることができましたが、私が行った日は1両だけしか入ることが出来ず、せっかくこの間新たな展示車両として加わったM101も中に入ることはできませんでした。 またバスの展示に関しては、展示スペースに入ることすら出来ず立ち入り禁止。「え!?」と思ったんですが、今後さらに工事をして改良した上で公開を再開する計画なのでしょうかね。 ボンネットバスなどはボロボロになったブルーシートがかけられたままでした。まさかこれで終わりではないと思うのですが・・・。
今回のリニューアルで変わった点として、開館期間中はこれまで土日祝しか開いていなかったものが、今度は水曜以外は開館しているというのはうれしい点でしょうかね。ただ相変わらず通年営業ではないようです。
さてそのM101ですが、休館期間中に引退し、交通資料館へ運ばれて収蔵となりましたが、この間敷地外からは1度撮ったことはありましたが、ようやく敷地内で見ることが出来ました。
まあこの程度の写真ならば休館中も敷地外から撮ることが出来ましたけどね。 気になるのは車体側面にもう傷みが出ていること。屋根付近から車体裾まで塗装が痛んでボロボロになりかけてきています。ちょうど高架からの雨だれでも当たる場所なのでしょうかね。
窓から車内を見たところ、ちょっと意外で驚いたのは運賃箱などがそのまま搭載されていた点です。てっきり撤去して再利用のため電車事業所に保管されているものだと思っていたんですが、現役当時そのままの状態で収蔵されていました。 運賃箱がついている車両が交通資料館入りしたのは今回が初ですね。こうなるとますます車内に入ってみたくなります。
子電車のTc1を入れて何とか撮ってみました。 せっかく親子が揃ったのに橋脚を挟んであっちとこっちに分かれて展示されているというのはちょっと残念かなと。まあそのためには車両の入れ替えなどをしなければならなくなりますので、そうなればお金のかかる話になりますから難しかったのかもしれませんけどね。長い時を経てどちらかがこの間解体されることもなく、同じ交通資料館に奇跡的に揃った親子にも関らず、あと一歩のところで結局離れ離れというのがなんとももどかしい。
Tc1の方は新製から10年程度で廃車となり交通資料館へやってきていますので、ほぼ新製の状態で時が止まっているわけですが、一方のM101はその後何十年にもわたって現役を貫いてきており、この間色々と改造や改良を経ており当然変化が出ています。 なのでちょっと離れての展示ですが、双方を見比べてみるとその変化の様子がまるで使用前、使用後のようにわかるのが面白いところでした。
さて最後はおまけですが、時間を見るとちょうど夕ラッシュに向けて車両基地から出庫してくる時間でしたので、帰るついでに出庫車両を待って狙ってみました。
地下鉄の入出区をこうしてまともに見ることができるのは南北線だけですね。 この車両基地への入出庫線の横には車両基地まで延々と通路が延びていますが、ここを行き来する人が随分と増えました。 南北線の乗務区が再び自衛隊前駅へ戻って来たことで乗務員の交代も自衛隊前駅で行われるようになったものの、これまでは駅の一部に組み込まれていたため、駅構内にあった専用の階段で出入りしていましたが、交通資料館と同じ建物に乗務区が入ったため、この車両基地との通路を使うようになっていました。ただし途中までで、シェルターの壁面をぶち抜いてそこに新しく専用の階段と通路を設置して建物と駅構内とを行き来しているようなんです。随分大胆なことをするな〜と言う感じですが、こうした光景も新たに出来た南北線ならではのものの1つと言えそうです。 |
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