
今日はちょっとこんな話題を。
今年2月国産のスポーツカーではおそらく最高額であろうホンダのNSXがデビューしました。その価格はなんと2千3百万オーバー。日産のGTRやレクサスは目じゃありません。 路線バスが新車で買えてしまいそうな価格なのに2シーターというなんとも非効率なクルマなわけですが、先代モデルと比べても1千万前後も値上げとなっているのが今回のNSXということになりますね。というか2千3百万も出すなら国産車じゃなく外車に手を出すということになってしまうんじゃないか?と思ったりするんですけどね。
さてこのNSX、開発開始から10年近くの時を経て何杯にこぎつけました。この間リーマンショックなどもあり、V10エンジンを積んだモデルを出そうという話がトンズラしてしまったりと、まさにいばらの道だったわけですが、そんな現行NSXと先代NSXの間にもう1つNSXになり損ねたクルマが存在しているんです。 それが今日ご紹介のHSV−010GT。 このクルマが本来NSXになるはずだったものの、様々な事情の末販売されることなく話が立ち消えてしまった幻のNSXなんです。 そしてスーパーGT・GT500クラス用のモデルとして製造されるだけになってしまったというわけなんです。
09年〜13年の製造とかなり短い間、次期NSXが出てくるまでの場つなぎ的な存在でしたが、V8、3.4Lのエンジンが出す最大トルクは392N−m、最大出力370Kw以上とハイパワーながらエンジンの重さは120kg程度に抑えられています。
そんなHSVー010GTを先日見る機会がありました。 やはり消音装置などはないため、ものすごい音でしたが、0kmからのフル加速は一般車ではまず見ることができないものでしたし、狭い敷地内なのでフルパワーでの走行というのは無理でしたが、所狭しと走り回る姿はさすがレーシングカーという感じで引退したマシンとは 思えませんでした。
今回見たのはエプソン・HSBV−010で中嶋悟率いる中嶋レーシングが使っていたもの。 狭い敷地内でのデモ走行ではあったものの、カメラで追うのが大変で、今までこんな早いものを追ったのはそんなになかった気がします。 残念ながら途中でクラッチの不具合が発生してドーナツ走行ができなくなってしまいましたが、幻のモデルながらも存在感ここにありという感じでした。
このクルマを経て現行のNSXが開発されたわけですが、個人的にはHSVの方がデザイン的に優れているような気がするんですよね。現行のNSXは軽のS−660を引きのばしただけのようなデザインでなんだかな〜と思ってしまって・・・。 |
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