レカ郎写真記


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...... 2017年12月05日 の日記 ......
■ 苦難の夕鉄バス   [ NO. 2017120501-1 ]



10月頃から夕張鉄道のバスで少し変った行き先のバスを見かけるようになりました。初め見た時は幕式のものだったんですが、随分文字数が多いなと思ってよく見ると「新夕張駅前」の文字。
あれ?前からこんな行き先あったっけ?と思ったんですが、それもそのはずどうやら10月にダイヤ改正があり、それで誕生したのがこの新夕張駅前行きという路線のようなんです。
今日の画像はその新夕張駅前行きを撮ったものなんですが、ちょっと分かりにくいものの、新夕張駅前と表示されています。

この路線、新設された路線ではなく、これまで新さっぽろ駅ー夕張南部を結ぶ路線として運行されていたもののようなんですね。というのはダイヤ改正で南部方面から夕鉄が撤退してしまったようなんです。その理由として乗客数の現象に加えてドライバー不足というのもあるようなんです。
ニセコバスでも冬ダイヤからドライバー不足により減便や路線廃止という措置を取っていますが、なり手不足がバス業界において深刻になって来ているのが浮き彫りになってきた結果なのでしょう。

夕張はこれから鉄道も廃止されますから、公共交通がない地区が出てくることになるわけですね。
一方で高齢者ドライバーによる事故が相次いでおり、公共交通が求められる時代になって来ています。デマンドバスやコミュニティバスなど昔はなかったような取り組みが色々と行われてはいますが、抜本的な解決には至っていないのが現状です。

特に夕張は町は財政破綻しその負担が住民に重くのしかかる中、鉄道がなくなり、バス路線もなくなったり減便されていくとなれば、高齢者じゃなくてもそんなところでは暮らしていけなくなりますからね。そのうち夕張は財政再建以前に夕張市ごと廃止になってしまうんじゃないかという気すらします。
クルマありきではクルマを持たない人や観光客など市外からの人がアクセスしにくくなりますから、人の出入りもますます少なくなってしまうでしょうし、人が動かないということはお金も動かないことになりますからね。

またバス業界全体ではなり手不足が叫ばれていますが、一方でドライバーは過酷な労働条件下にあるという問題点もあります。きつい勤務なのに収入は安い、ろくに福利厚生もつかないであればそれはなり手なんてなかなか出てきませんし、今は免許すら取らない若者が増えて来ているようですから、若者のクルマ離れ以前に若者の運転離れが進んでいる現状でバスドライバーの確保というのは厳しさを増すばかりになるのも当然です。

今後中小を中心にお客さんはたとえいてもドライバー不足で会社が回らなくなって廃業する事業者というのも出てくるのではないかと思いますし、それが路線事業者であれば住民の足がなくなることにもなりますからね。

JRでは路線を廃止して代替バスにしたいらしいですが、その代替バスも運転するドライバーがいなければ成立しないわけですからね。気軽にバス転換とも言えなくなって来ているのではないでしょうか。

つまんないことやよく分かんない国に大金をバラ撒くより、国ももっと金を使うべきことがあるんじゃないかと思うんですがね。

この南部行きから新夕張駅前行きとなったバスを見ていろんなことを感じてしまった次第です。

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