あさって12日に札幌市電が100周年を迎えます。それに際して市電の車両に100周年記念のヘッドマークがつけられています。
あまりカンがつけられることのない札幌市電ですので、カンがついた姿はちょっと珍しい感じですが、先日少しその姿を撮る機会があったのでその中から今日は1枚。
現在まだ装備途中なのか分かりませんが、私が見た範囲では3300形と8500系統には大体ついていました。ただヨーロピアンスタイルの車両には写真のようについているものもあればついていないものもあるという状況なのと、ラッピング車にはつけられていません。 これから広告ラッピング車以外には広がって行くのかどうかは不明ですが、撮りに行ったり見に行ったりする際はまだついていない車両があるということにご注意を。
それにしても北海道150周年の年に市電100周年というのもすごいですが、今日の写真の248号もまたすごいです。 1960年に製造されたこの車両は今年で58年目の車両ということで、市電が100周年、この248号が58周年ですから、市電100年の半分以上の年数を走り続けているわけです。 登場時にはツーマン車だったこの車両、路線数が今よりずっと多かった時代からいる車両ですから、今は市電の気配も感じられないような苗穂や円山、豊平といった地域にも顔を出していたわけです。 そういう歴史を刻んで来た車両が今も走っているというのはただただすごいな〜と思うばかりですし、そんな車両が目の前を走っていること自体奇跡的なことなのかもしれないな〜なんて色々思ってしまいます。 しかも道産車両というのがまたうれしいじゃないですか。
今は簡単に車両を使い捨てる時代ですが、一生懸命維持すれば50年60年と走れるんですよね。 コストパフォーマンスだけで判断されるのではなく、その車両が歩んできた歴史が評価される時代は来ないものかと思ってしまいますが、この車両に若い頃よく乗っていたという方、歳を取って高齢になってもまだ走っていて乗ることができる、見ることができるというのじゃ素敵なことじゃないかなと思うんですよね。
今はバリアフリー化の時代で、市電フェスティバルで新たに導入した新型車両を公開するみたいですが、そうした車両もいいんですが、半世紀以上札幌と市電の移ろいを見て来たこうした古い車両もSLのように珍重、評価され、簡単に捨てられることのないように願うばかりです。
ただ、札幌市電にとっくに置き換えられてもいいような古い車両がこれだけ今もいるというのは、それなりの意識を持ってのことなのかなとは思うんですよね。地下鉄の車両と比べても2倍以上の車齢なわけですから。 |
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