
今ではすっかり方向幕式のバスというのは見かけなくなりLED表示に取って代わりました。古参車でもLED化改造されるものも多く札幌圏ではその姿を見るのが難しくなっていますが、そんな中夕張鉄道には最後の生き残りとも言えるクルマが3台残っています。それが今日ご紹介の写真です。
このクルマ、3台とも野幌営業所に所属しており、右から札幌22か2400、2176、2175となっています。 幕式表示もさることながら、どれも90年代前半に製造されたクルマということで、車両自体も今では希少価値の高い骨董品となっています。
夕鉄でも古参車のLED化を行っていますが、この3台に関しては未改造のまま。ということはそう先は長くないのか?と思ってしまうのですが、夕鉄の場合LED化に際同時に側面表示機の移設という工事も行ってしまうので見た目も変わってしまうんですよね。 札幌圏では珍しい前中折り戸で車体に楕円の方向幕がつくというスタイルなのですが、これが失われてしまうわけです。しかしこの3台はほぼオリジナルの姿を保っているんです。失われたのはバッチ類とリアオーバーハングに描かれていた百年記念塔ぐらいでしょうか。
LEDは確かにコスト面ではよいのでしょうし、表示も自由自在にできる面があるのでしょう。しかしやはり方向幕の方が味がありますし、撮影しても表示が切れてしまうことがなくきれいに写るのでいいんですよね。表示を見る場合も角度や光線状態によっては見づらい場合もありますし。 新車の段階でLED表示機がつくようになって早いものでそろそろ20年ほどになりますので、10代20代の中には方向幕を知らないという人たちがいるのかもしれませんね。
この3台の方向幕が未改造ということはそう先が長くないということを示唆するものではないかと思うのですが、今や希少価値の高い骨董品になっているこのクルマ、少しでも長生きしてほしいものだなと思うばかりです。 3台揃って営業所にいるということはやはり予備車的な扱いになって来ているのかもしれませんね。
でもやっぱり日野ブルーリボンと言えば標準床のこのスタイルというイメージが今でもついて回るのです。 |
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