先日国道276号を通っていた時、鉄道車両と駅舎が目に留まりました。すぐに「あ!これが幌似駅だ」とピンと来て立ち寄ってみました。 今まで存在自体は知っていて1回行ってみたいなと思っていたんですが、国道276号を通ることはあっても幌似駅のあるところを通ることはなかったんですね。なので初めて実物を見ました。
幌似駅舎です。 高規格道路のような道路が通っており、この道路工事に伴い幌似駅も縮小になって移設され、ホームと線路は新製になったんだそうです。 場所が変わってしまってレプリカとなるとなんだかな〜と思ってしまうのですが、残されただけましだと思うことにしました。再開発や道路工事でそれっきり、車両は解体ということも少なくないですからね。
でも見方を変えると、きちんと予算がついて保存が継続になったということはある意味すごいことなのかもしれませんね。普通はそれっきりですから。もう終わったもの、そして観光地でもない駅舎にお金を改めてかけて建て替えるということはしないですもの。特にお金のない地方自治体ならば。もしかすると国道の工事に伴う移設だったので、国から移設費用が出たのかもしれませんけどね。
ホームには2両の車両が鎮座しています。 こちらはワフ29500形。この手の車両だと同じ緩急車でも「ヨ」が置かれていることが多いですが、こちらではワフが置かれています。
こうした車両の移動にもある程度のお金がかかるはずですから、金銭的な問題を理由に見捨てないで移設してでも幌似駅を残した自治体には感謝です。
もう1両はスハフ42 507です。
どちらの車両も岩内線にはそれほど縁のない車両だったようですけどね。なぜこの2両が選ばれたのかが不思議です。 内部は現役当時のまま残っていましたが、開放期間ではないため駅舎を含めて入ることはできませんでした。やはり北海道の11月〜4月下旬までは死んだような期間ですね。解放しているところの方が珍しいですから。
余談ですが、こうした旧客を見ると思うのですが、座席がキハ40や711系、50系と基本的にはそんなに変わらないんですよね。ずっとSL時代から受け継がれてきたのがこの座席のスタイルなのでしょう。ということは、いよいよ置き換えられていこうとしているキハ40が旧客の名残を残す最後の現役車両ということであり、キハ40が全廃した時、この旧客時代からのスタイルが鉄道から消えることにもなるのでしょうね。
駅舎も車両も痛みが少なく、しっかり管理されているんだなという感じでしたが、あまりにきれいなのでセットのようにも見えてしまいます。
前田駅などもまだホームなどが残っているようですが、きちんと保存されているのはここだけですので、岩内線の存在を後世に伝えるためにもずっと残していってほしい場所です。 |
|