
もうすぐキハ281系が定期運用を終えます。こんなダイヤ改正のタイミングでも何でもない時になぜ?と思いますし、札幌駅の11番線が併用開始になるタイミングでもありません。こんな変なタイミングでの引退というのはあまり記憶にありませんが、今ではすっかり北斗の裏方的、キハ261系のサポート的な存在になってしまっているキハ281系ですが、北海道初の振り子式気動車ということで、デビュー当時はそれはそれは華々しく、人気を博した車両でした。今の車両にはない乗ってみたいなと思わせてくれる、そんな車両だったように思いますが、そのキハ281系、後輩で今年3月に定期運用を失ったキハ283系と共に90年代から00年代にかけて、北海道における特急列車の高速化を牽引してきた立役者でもありました。 その2形式が早朝札幌駅に毎日並ぶというシーンがかつて展開されていたんです。 それが今日の写真。
まだまだ両名とも若々しい姿です。貫通戸の部分に連結用のアタッチメントがないフラットなフロントマスクにキハ281系のロゴがHEAT時代のものです。このHEATロゴ、結局キハ281系の歴史で見ると短い期間でしたね。
確かスーパー北斗2号が7時ちょうど、隣のキハ283系のスーパーおおぞらが7:05発だったんじゃなかったでしょうか。両雄並び立たずではなく、ここでは両雄が並び立っていました。
特にスーパー北斗2号には個人的に結構乗りました。この後スーパー北斗2号はキハ283系に置き換えられますので、この並びはなくなってしまっていますし、そのうち発車番線も離れてしまったように記憶しています。思えばS北斗2号にはよく乗りましたが、キハ281系で乗ったという記憶がないんですよね。いつもキハ283系でした。なので現在の北斗2号はキハ281系ですので、キハ283系が北斗系列から撤退してから、再びキハ281系に戻ったという形になるのでしょう。
キハ283系は本業のスーパーおおぞらの他にS北斗、Sとかちと進出していきますが、一方のキハ281系はずっと一貫して北斗系列専用車のごとく札幌ー函館をひたすら往復して来た28年でした。キハ283系の団体臨時というのは何度か見たことがありますが、キハ281系はそれすらもあまりなかったんじゃないでしょうかね。まさに札幌ー函館間の専用車です。 それだけに、もうちょっとがんばれそうな気もするんですけどね。コスパのいいキハ261系にその座を奪われてしまう形になってしまうのでしょう。
最近では行先表示のLED化なども行われたり、延命工事も受けているんですけどね。 それにしても試作車を含めて欠ける車両がないまま最後を迎えるというのも珍しく、試作車と1次量産車以外の増備がないというのも珍しく、JR北海道の特急型気動車の中でもかなり変わった珍しい存在だったと言えるのかもしれませんね。
それにしても写真の当時はいい時代でしたし、それぞれ個性豊かな車両が多く面白い時代だったように感じます。 今ではすっかり運用本数も減ってしまい、会いにくい車両になってしまいましたが、最後まで無事走りぬいてほしいものです。
キハ283系は石北線へ転用が決まっていますが、転用するならキハ281系の方がいいようにも思うんですけどね。酷使されまくったキハ283系より状態がよさそうな気もしますし。 |
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