 ここ数年札幌丘珠空港が随分と活気づいています。フジドリームエアラインズの小型ジェット機が丘珠ー静岡で路線開設後丘珠ー松本に続いて今年からは新たに丘珠ー名古屋も開設、どんどん本州とつながるようになってきている丘珠ですが、今年さらにもう1路線、そして新たな航空会社が就航します。それがトキエア。 まだ聞きなれない社名ですが、20年に設立という新しい航空会社で、新潟空港に拠点を置く初めての虚空会社です。 このトキエア、実はまだ路線を開設していません。したがって機材は乗客を乗せて飛んだことがないわけですが、そんなトキエアの飛行機が先日から札幌に飛来しています。
保有する機材は現在のところATR72ー600が2機。そのうち今年1月に受領したばかりの2号機が訓練飛行として丘珠に飛来しているわけです。 ATR機はすでに北海道エアシステムで導入していますが、そちらはご存じの通りATR42。それに対してトキエアの方はATR42の機体を延長したATR72で、丘珠にATR72が離着陸するのはこれが初ですし、そもそも国内の航空会社でATR72を保有している会社も数も少ないのが現状。日本エアコミューターで2機保有しているのがせいぜいですし、世界的に見てもそれほど多くはないようです。なのでかなり希少な機材が丘珠にやって来ていることになります。
その訓練飛行を先日撮りに行ってみました。なるほど、白い部分が多いHAC機に比べて垂直尾翼から紺色が帯状に配色されていますので見慣れたHAC機とは明らかに違うなという感じがします。 同じ形ながら機体を延長しているため、ATR42よりも長いし窓の数も多いなという印象も受けました。 なおこの時は結構遅れてやって来たんですが、空港南側から着陸し、空港ターミナル周辺に着けるのかと思いきや、ターミナル前は素通りしまた空港南側の滑走路端へ。しばし停止した後誘導路を進んでなんとそのまま滑走して離陸して行ってしまいました。札幌での滞在時間は数分程度です。遅れていたからかな?と思ったんですが、これを見る限り少なくとも新潟ー丘珠は無給油で往復できるようです。
この機材、新しい航空会社のものですから新しいものかと思いきや、実は現在保有している2機ともルーマニア・タロム航空の新古機なんだとか。しかもリースのようです。 なおトキエアでは今後ATR42の導入も行うようです。
今年6月から丘珠ー新潟で路線を開設する予定のトキエアですが、ますます本州とつながり便利になる丘珠空港、HACの方もHACでは初の4機体制とすべく4号機の導入も予定しているとのことで、活気づいてきていますが、一方そうなるとより一層空港自体のアクセスの悪さが浮き彫りになってしまう気がします。せっかく札幌都心に近く、地下鉄も近くを走っているという立地なのに、その地下鉄を建設する際なぜ丘珠空港まで作らなかったのかが悔やまれます。 空港に地下鉄が乗り入れていれば利便性抜群の空港となり、新千歳を凌ぐ空港に成長できていたかもしれないのにな〜と思うんですよね。そうなれば地下鉄東豊線も乗客数が全然今と違っていたことでしょう。空港の存在を無視して東15丁目屯田通りをただ直進して栄町を終点としてしまったのは失策だったなと感じます。 いっそのこと、新道東から空港の方に分岐する支線を今から作ってもいいのでは?とすら思うんですがね。おそらく政治利権で妙な方に路線を無理やり引っ張り込むよりも、意味はあるかと思うのですが。 今のそれほど多くない空港連絡バスと空港敷地内に乗り入れるバス路線が1系統のみでしかも本数も1時間に1〜2本しかないというのはアクセス性に問題がありすぎる気がします。これでは成長できるはずのものも成長できませんからね。 |
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