
ひと昔前の写真シリーズ、6回目の今回は北海道中央バスの札幌200か990と札浜線です。
このクルマは13年に中央バスが導入したU代のエアロスターK。元々は東京都交通局が90年に導入したもので12年に廃車後北海道へ渡っています。中央バス入り後は江別に配備されていましたが、後に石狩へ転属して転属し 、石狩ではロマンス車扱いで運用されていました。
中央バスのアロスターはモデル統合までエアロKで導入していましたが中央バス発注車とは違った姿、カラーリングに違和感のあるエアロKだったなと記憶しています。
さてこのクルマが表示している特急 幌行きですが、こちらも16年3月末で廃止されていますので懐かしい存在になって来ました。 廃止当時は中央バス唯一の特急便で、この路線が廃止されたことで特急便が消滅してしまいました。ちなみに昨年の11月末には最後に残っていた非普通便の急行便が廃止となり、中央バスの一般路線から普通便以外が基本的には姿を消すことになりました。
札幌ターミナルから日本海沿いを通り旧浜益村の幌とを結んでいた路線でしたが、この路線の廃止で1日1往復、しかも運行日が限られる沿岸バスの特急ましけ号ぐらいしか札幌から国道231号を通り走るバス路線がなくなっています。
国道231号で札幌と留萌が結ばれるまで相当時間がかかり、難工事の上ようやく繋がったものの、一時は札幌ー留萌を直通する路線も開設されていましたが、今やかつて陸の孤島と言われた雄冬周辺は公共交通機関的には再び陸の孤島に等しい状態に戻っているいるような感じがします。
さてこの札浜線、最終的には泊便となっており、幌に車庫と宿泊所が設けられていて、夕方札幌を出た便は幌到着後翌朝まで停泊するという運用でした。 なので利用者が少なかったことに加えて、働き方改革などと言われるようになった結果、乗務員の長時間労働を避ける目的で廃止されたという背景もあるのかもしれませんね。
長距離を走るわりにはハイバックシートを乗せた本格的なロマンス車などではないというのもちょっと珍しいところ。現在は皮肉にも路線廃止後に解消されているようですが、途中区間に重量制限のある橋があり、これをクリアできるのが元都営のエアロKだったという事情もありましたが、中央バス内ではロマンス車扱いのこのクルマですが、元々そんな長距離を走る路線向けには作られたクルマではなかったので、いろいろと大変だったのではないかと察します。元々は都営バスのグリーンシャトルで使っていたものですからね。
16年に札浜線が廃止され、ほどなくこれら元都営のエアロKも廃車されていくこととなりました。 札幌周辺では郊外と都心を直通で結ぶ路線すら長いと判断されて地下鉄駅止まりとし、直通で結ばなくなっている現状においては、こんな長い路線の復活というのは2度とないでしょうね。なんだかどんどん昔の不便な時代に逆行しているような気がする昨今です。 |
|