レカ郎写真記


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...... 2024年03月14日 の日記 ......
■ ひと昔前の写真 その9   [ NO. 2024031401-1 ]



今日はひと昔前の写真シリーズその9です。
今日取り上げるのは車両本体というよりバス路線の方です。
近年はドライバー不足でダイヤ改正の度どころか期間の途中でもバスの減便や路線廃止が行われ、どんどんバス路線が細っています。10年20年前の路線図と現在の路線図を比較すると明らかにバス路線が衰退しているのが分かりますが、今回取り上げるのもそんな消えた路線の1つ。

今日は北海道中央バスの白34系統です。元々は札幌市営バスが運行していた路線で、93年に白34、白33、白26、白29系統を統合して新生白34としたのがこの路線。珍しく同じ系統番号で同じ本郷線という名前でも2系統ある路線で、メインは地下鉄白石駅−白石区役所ー白石本通ー北柏山を結ぶ路線ともう1つ、地下鉄白石駅ー白石区役所ー平和通ー大谷地駅というものでした。
本数的には大谷地系統がかなり少なめでしたね、そして市営バス時代はこの白34が大谷地ターミナルに唯一乗り入れる市営バスの路線でした。
01年に白石営業所が民間移譲になった際この路線も中央バスの路線となりましたが、今度は中央バスの一般路線としては白石営業所の路線が大谷地ターミナルに乗り入れる唯一の路線となりました。

しかし利用客が少なかったことで2010年に大谷地駅系統が廃止となりました。

そして今日の写真なんですが、この写真は廃止直前の2010年3月26日に撮影したもの。廃止前にと撮りに行ってみたところ、この日は幕式表示機のクルマが当たっていたので文字が切れたりせずきれいに表示を含めて撮ることが出来ました。
フロントの方向幕的にはもう1つの北柏山発の際に出すものと同じなんでしょうかね。特に平和通経由とこの路線特有のルートが書いてありませんし。
今思えば大谷地駅行きも撮っておけばよかったです。
大谷地ターミナルをバックに白石営業所のクルマが走り去るという場面ですが、今ではこの時のこの札幌22か3108も廃車になって今はもうないクルマになってしまっています。なおこの3108は後の17年に西岡営業所へ転属して最後を迎えています。
ちなみにアクセスサッポロ前を通る唯一のバス路線でもあったため、この路線が廃止されたことでアクセスサッポロを通るバス路線自体がなくなってしまいました。名前はアクセスサッポロでも非アクセスといったところでしょうか。公共交通ではなかなかアクセスしにくい位置にあります。なおそのアクセスサッポロも移転計画が出ています。
この白34の大谷地発着系統はなかなかレアな要素が盛りだくさんの路線だったというわけですね。

さてこの白34系統ですが、大谷地駅系統廃止後は北柏山系統のみとなって運行が継続されていましたが、16年そして中央バスが元々持っていた72系統と統合される形で廃止されます。北柏山もJR平和駅前に名称が変わり、旧北柏山を発着する路線としては2度目のリニューアルとなり、新生72系統として札幌駅前ー地下鉄白石駅ーJR平和駅前を結ぶ路線となりましたが、昨年12月の冬ダイヤ改正をもって72系統も廃止、ついにこの白34系統の流れをもつ路線もなくなってしまいました。

大谷地系統が廃止された時は乗降客の少なさが理由だったものの、生まれ変わった72系統が廃止されて完全に路線が消えた時には廃止の主な理由がドライバー不足に変わっているというのが時代の変化を表していますね。

需要に対して供給が出来ない状態が続き、バス路線がどんどん急速に細っていますが、小手先だけの対策だけでなく、法改正などを含めた抜本的な解決が求められるのではないかと思うんですけどね。
とりあえずドライバーの地位向上といったところでしょうか。何かあれば状況に関わらず大きい方がとりあえず悪くなるという道交法やカスハラ対策など、公共交通たるバスの運行に携わる人を守る法改正が必要な気がします。

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