先日交通資料館へ行った際、ついでに地下鉄の南車両基地をちょっと覗き見してみました。 札幌市営地下鉄では車両基地のリニューアルを行うそうで、その第一弾として南車両基地が今月から作業に入っています。南車両基地は建設から半世紀以上経過しているためかなり大掛かりな工事をするそうで、建物を少しずつ解体して作り変えるという方法で実質建て替えを行うとのこと。また工場棟の方は増床して編成を分割しなくても検査できるようにするそうです。ただそんなスペースあったっけ?と思うんですよね。道路ギリギリのところに車両基地がありますし。おそらく建設当初南北線は2両、4両という短い編成だったため工場を小さく作ったのでしょう。
そうしたことも踏まえて現在の姿を撮っておこうと寄ってみたわけです。
まずはこちら。何もいませんがこの光景だけで十分です。このSFチックな光景が実に壮観だな〜といつも思うのですが、西車両基地と違って地上にあり、東車両基地と違って道路にめちゃくちゃ近いという立地のためこんな間近で観察することができるわけです。 それに南車両基地は内部が真っ暗でも怪しい赤い光が点々と見えるというのもいいんですよね。その赤い光の正体は消火設備のようです。
こちらには車両が止まっていました。仕業番号が29の回送ですのでこの通りだとこの編成は夕ラッシュ前に出庫するという運用となります。確か夕ラッシュ前に南車両基地を出庫する最後の列車だったはずです。 時間にして15時前ですがもう準備してるんですね。 見づらいですが隣の線の奥にはバキュームカーの姿が見えます。トンネル内の清掃を行う際ヘドロを吸うために使っているようで、普段はまず見ることが出来ない車両です。
そこへこんな時間にも関らず入庫してくる車両が・・・。見ると試運転でした。
この試運転列車はすぐにまた折り返して出て行きましたので、ほんとに構内試運転を行っていたようです。検査上がりということでしょうか。編成番号を確認すると513編成のようです。偶然ですがよい物を見ることが出来ました。
最後に工場棟のシャッターが開いていたのでこちらも覗き見
厳密にいうとこちらは南車両基地ではなく、真駒内工場となりますが、ガラス越しではないのですっきり見えますね。 検査中の車両はおらず、整然とスタンドジャッキが並んでいるだけですが、奥の入出庫部のシャッターが開放になっているので、先ほど試運転を行っていた編成が出て行った後ということなのかもしれません。 奥の方には台枠と思わしき部品が並んでいます。 少し画像では見づらいのですが、入出区部の案内軌条が一部切れたような状態になっています。これは車両基地特有の案内軌条で、通路と交差する部分は使わない時180度転回することができるようになっていて、こうすることで案内軌条をいちいちまたがず通ることができるわけです。札幌の地下鉄ならではの構造ですよね。
大きく変わろうとしている南車両基地ですが、建て替え後こうして内部を道路から引き続き見ることができるでしょうか。 子供のころからこの前を通る度に車両基地内にくぎ付け状態でした。まあ今も変わりませんけどね。 欲を言えば今よりも見やすくなるといいな〜と思うのですが、逆に全く中が見えなくなってしまったというパターンが一番あってほしくない結果です。
南車両基地に引き続き、西、東車両基地と工事を行うそうですが、現段階の総工費は400憶円なんだそうです。色々理屈づけてますが、コンクリート建造物は百年単位できちんと維持管理していれば持つとのこと。そう考えると老朽化ねぇ・・・とつい思ってしまうんですよね。便利な言葉ですから、老朽化は。 |
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