
今年で廃止となるノロッコ号ですが、現在釧路運輸車両所で活躍している編成が誕生して間もないころ、札幌圏で運行されていたことがありました。それが小樽ノロッコです。
98年に初代を代替する形で50系客車を改造して誕生したのが現在の所謂釧路湿原編成。その落成間もないころ札樽間で運行していた時期がありました。 私も何度か乗りましたが、なんと言っても特徴的なのはトンネルがあること。ノロッコ号が走る区間ってトンネルがないんですよね。でも札樽間には2本のトンネルがあります。そしてノロッコ号の客車にはほぼ50系というオハ510−1以外レトロな電球しかないため、トンネルに入ると車内は真っ暗に近い状態になっていたのを今も覚えています。あの独特の振動や機関車がグイグイ引く感覚というのもならではですね。
小樽ノロッコの時は展望車が面白くてそっちばかりでしたが、その後流氷ノロッコにも何度か乗っているのですが、その時は改めて50系がほぼそのままの状態で残っているオハ510−1に注目するようになり、そちらばかり乗っていました。展望車に比べるとなんてことのない50系そのもののオハ510は人気がないため展望車が混んでいてもオハ510はガラガラで余裕で座れるというのもありましたけどね。 50系がほぼそのままの姿で現役というのは今では珍しいのではないかと思いますが、車内を色々見ると同じ時期製造されていたキハ40や711系と同様の姿に時代を感じたものです。
小樽の海岸をゆっくり見ながら乗ることができる小樽ノロッコ、この時限りでシリーズ化されることはなく終わってしまいましたが、やはり運行本数の多い札幌圏でノロッコを運行するというのは難しいのでしょうかね。 特に銭函―手稲間はノロッコとは思えないほど全開でガンガン走っていましたし。
単にノロッコ号の廃止というだけでなく、釧路編成に限って言うと全国的にも珍しい50系がほぼオリジナルの姿をとどめて現役というオハ510−1も廃車されてしまうということも意味しているので、また希少な車両がなくなってしまうわけですよね。もうほぼオリジナルという50系に乗ることはできなくなってしまうんでしょうか。
というわけで今日の写真はその小樽ノロッコのものなんですが、当時ろくな機材で撮影していなかったので真っ暗なダメダメ写真しかないのはご容赦ください。 写真は小樽築港で撮ったものですが、こうして小樽築港で夕方の折り返しまで待機していました。
今思うと釧路編成や富良野編成に50系が抜擢されたのは当時まだ改造して転用できるほど良好な状態の50系がゴロゴロあったということなんでしょうね。 確かに今から20年25年ほど前の苗穂工場にはレッドトレインがちょいちょい転がっていた記憶があります。このノロッコに転用された客車もそんな車両の一部だったものなんでしょうね。 |
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