
現在も入れ替え機として活躍するDE10、北海道ではDD51全廃から今年で9年目になりますが、DD51の流れを汲むDE10は今も現役です。しかし派生車のDE15と共に年々数を減らしているのもまた事実。DE15に関しては随分と故障も目立つようになってきています。
DD51なき後もDD51を彷彿とさせるその姿と音を今に留めるDE10ですが、現在定期本線運用を持っておらず、ノロッコ号の牽引などで旅客列車を引く程度。あとは運転所での入れ替え作業など事業用途がほとんどとなっています。
今日の写真は先日札幌運転所でDE10がちょうど入れ替え作業を行っていたのでそれを撮ったもの。この時はDE10 1691号機でした。 このカマも札幌圏ではこれまであまりなじみのないカマでした。元々は1975年に帯広へ新製配備され、その後釧路、函館と渡り歩いて2016年に旭川へ配属されて以降札幌圏にも姿を見せるようになりました。
このカマ、なかなかの経歴の持ち主で、釧路に所属していた93年に釧路沖地震で被災し横転を経験している他、函館時代には木古内ー江差で最後のマヤ検を担当したり、函館時代最後の年には道南いさりび鉄道移行前最後のマヤ検を函館ー木古内で担当するという他のDE10に比べると一癖あるカマなのです。
細かく見ると組織改正に伴い現在では名称変わったりなくなってしまった釧路機関区、釧路運転所、釧路運輸所、函館運転所にも所属したことのあるカマです。
旭川所属になってからは札幌運転所専属車のような状態になっていますが、今年でちょうど50歳となるこの1691号機ですが、今では貴重なDE10の生き残り。DE10やDE15もノロッコ号の廃車やラッセル車の置き換えなど逆風が強まる一方ですが、今後どうなるのでしょう。 最終的には廃車扱いになり、ナンバーを抜かれた状態で苗穂工場の入れ替えをやってそうな感じがしますが、でも札幌運転所から機関車をなくしてしまった場合、入れ替え業務はどうするのでしょうね。 機関車を新製する気配もありませんし、かといって苗穂運転所のように気動車を機関車代わりに使うというのも、時に長大編成を入れ替えることもある札幌運転所ではなかなか難しそうな気もしますし。そもそも札幌運転所と苗穂工場の配給列車も担当していますので、ここでも機関車がないと困ってしまうはずなんですよね。 時に車両故障で車両が自走出来なくなったの際の救援列車でも使われますし。
DD51なき後も懐かしい音と姿を今に残すDE10には末永く残ってもらいたいものですけどね。 |
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